神奈川県大会決勝のあの判定

まったく放置していたブログですが
あの試合を観たら急に書き残しておきたいと思いました。

あの試合とはもちろんタイトル通り
第105回全国高等学校野球選手権神奈川県大会決勝
慶應高校vs横浜高校

まず最初に慶應高校の皆様
甲子園出場おめでとうございます!
文句なしの出場だと思います!甲子園でも頑張て来てください!

ちなみに
個人的には愚息のチームメイトのいる慶應高校を
6-4くらいで応援してました!
が、正直どっちが勝ってもいいくらいのスタンスです(笑)

状況は9回表の慶應高校の攻撃無死1塁の場面
打者の打球はセカンドへ
セカンドからショート、ファーストへと転送されました。

打者走者は俊足で1塁セーフ
1死1塁で次の打者と思ったところが
2塁セーフの判定

無死1,2塁から送りバント
3番打者のスリーランHRで逆転

という流れです。

で、問題のシーンは横浜高校のショート緒方漣選手の右足が
ベースの一角を触れたか?触れないか?です。

リアルタイムで見ていましたが
なんの違和感もなく上手にプレイしていたと思います。

ところが触塁していないという2塁塁審の判断です。

あのプレイで2塁塁審が「アウト」を宣告していても
誰も不思議に思わないでしょう。
現に慶應側スタンドからも「なんで?」の声があったようです。
(現地Twitter民のつぶやき)

それくらい余裕をもってアウトのタイミングですから
むしろ「アウト」以外のコールが驚きです。

それを2塁塁審が「セーフ」とコールしたわけですから
絶対的な確信があったはずです!

誰よりもあそこで「セーフ」を宣告するリスクを塁審はわかっているハズです。
絶対の自信をもって判定したわけですから
「確証」があったことでしょう。

さて
少年野球を含め審判を経験した方ならお分かりいただけると思いますが
あの状況下で「セーフ」の宣告をするための
「確証」について考えたいと思います。

これは完全にボクの想像です。
まぁ僻地のしょーもないブログにきて
毒を吐く人もいないでしょうし
100%想像で書きますから気分を害されませんように。

ボクが2塁塁審だったらおそらく
「アウト」を宣告していたと思います。
だって余裕でタイミングアウトですから。

それをひっくり返して「セーフ」にするわけですから
「絶対的な確信」と書いたしだいです。

それは塁審が事前に
「ショートが触塁しないことがある」
と知っていたのではないか?

ということです。
この事前の情報があれば
「触塁」について厳格に見ようとするでしょう。
そうでないなら
あのタイミングをそこまで注視してみるとは思えません。

ちなみに
あの試合でショートが絡む併殺プレイはあれ1度です。

もっと前のイニングにそういう機会があれば
状況は変わったかもしれません。

ボクが塁審だったとして
あの場面を「セーフ」というからには
これくらいの状況でないと言えないなと思ったしだいです。

ところで
その塁審の姿勢と確認について。

あの場面
塁審は「絶対の確証」をもって「セーフ」を宣告したと思いますが
その根拠となる目視ができたのか?

塁審の立ち位置はあのあたりでokなんだと思います。
が、ちょうどベースの対角線の角を
触れたか?触れないか?をみようとするには
かなり無理があります。

自分の視線からも1番見にくいところです。
あの位置にいてしかもあの棒立ち姿勢で
触塁をしていないと判断するのは
かなり無理があるのではないか?と思います。

みえたのならマラドーナの「神の手」ならぬ
「神の目」でしょう。

触塁の音を聞いているということも聞きますが
あの声援の中
わずかにベースとスパイクのこすれる音を聞き分けるのも
常人のなせる業ではないでしょう。

やはり納得のいく説明があるべきではないでしょうか。

ベースを踏んで転送しなかったショートが悪い的な
コメントも散見できますが
それは違うと思っています。

セカンド上での無用な接触プレイを避けるため
高校生としては相当ハイレベルなプレイですから
あれは褒めてあげてほしい。

あの域のプレイをするために
相当な数の反復をこなしてきたはずですから
簡単に「踏めよ」なんて言えません!

もし緒方選手に言うとすれば
最高の能力を持った選手なんだから
塁審の死角となるベースの角を触塁するのではなく
見えるとこを触塁する
さらに高度な技を身につけてください!
だけです。

それができるショートが日本に何人いるかわかりませんが
緒方くんならできると思います!
それくらい素晴らしいショートだと思います。

高校野球とプロ野球では
ルールが違います!
これが問題の1つです。

選手の安全確保(併殺阻止のスライディングを防ぐ)のため
プロ野球同様
ある程度の「タイミングアウト」は必要ではないでしょうか。
ギリギリのタイミングなら
きっと緒方くんもベースを優先したハズです。

牽制球がボークになる範囲も違いますし
2段モーションも高校生は禁止されたままです。

日本の最高峰のプレイを見て勉強し
練習して試合で使うと
「ダメ」と言われる。
誰のための「高校野球」ですか?

プロとアマとの垣根を超えませんか?

最後に
ボクは昨日のプレイを見ていて
緒方くんは触塁していると思っています。
が、毅然とした態度で「セーフ」と宣告した2塁塁審も
素晴らしいと思います。

だからこそ皆が納得いくように説明してほしかったです。

慶應高校の先生も「優勝するためには運も必要」と
大変大人な、誰も傷つけないコメントを出されています。
さすがです!

何よりあのプレイの後
3ランHRを打つなんて凄すぎます!

あのプレイがなければ
横浜が勝っていた!はボクは納得できません。
「流れが…」もそうです。
確かにそうなる可能性もありましたが
ホームランが飛び出したことは事実です!

そこを打ち消してまでどうのこうのいうのは間違ってると思います。
あのホームランは本当に素晴らしかった!

子ども達がひたむきに全力でプレイしている姿に
ボクらは心を打たれる
それだけで良くないですか?

子ども達が納得して高校野球を終えられるように
大人が配慮してあげてほしいと願ってやみません。



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